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海洋文化・思想啓蒙事業化構想 上田 (H19.12.1現在)


本件は、12月21日の都心部忘年会において、上田君から紹介された「海洋文化・思想啓蒙事業家構想」のたたき台です。


現在は、構想そのもの、その進め方についていろいろな人の意見を聞いて徐々に詰めているところだそうです。

したがって、ホームページに掲載するのは時期尚早かもしれませんが、同期として早い段階において、忌憚のない意見を上田君に提案するのも一案かと考えます。

したがって、そうした観点で掲載しますので、忌憚のない意見を上田君までご連絡下さい。
メールアドレスは次のとおりです。

  chikaoueda010327@yahoo.co.jp


日本国「海洋文化・思想啓蒙事業化構想」説明資料     19.12.1現在

 

 以下のように進めております。構想、同進め方についてのご意見など、ご協力よろしくお願いします。(ロールス・ロイス顧問 上田愛生(元海上自衛隊 海将補))

 

1 経 緯                              

(1)「明治丸(注)の老朽化・要修復」を契機として、東京海洋大学、江東区、東京都再開発事業が連携し、「東京海洋大学・明治丸周辺整備計画小委員会」を立ち上げ、「明治丸+緑の大学構内・ポンド+スーパー堤防+地域社会活性化」事業を構想し、「海洋文化を発信し、地域の活性化を図る」ための検討に着手した。

  (注)明治丸:明治維新後日本周辺海域の運航安全化のため灯台巡視船として英グラスゴーで建造され、日本海運近代化の柱となった。明治9年明治天皇の東北行幸から7月20日横浜へ帰港、「海の記念日」の所以となった。現在、東京海洋大学構内に保存されている。(重要文化財指定)

 

(2)小委員会の記念艦「三笠」、江田島の旧海軍兵学校研修等を契機として、上田(元海上自衛隊第1術科学校長)が参画し、次のような活動提案を行い、拡大事業構想として検討を進めることとした。

 

  (世界の情勢)

    世界は大航海時代以降に確立された「海洋自由使用」の時代から、海洋法に関する国際連合条約(198212月採択、1994年発効)の成立を契機として、既に「海洋管理使用」の時代に移行している。

 

(日本の情勢)

    日本の国家存立のためには今後海洋の利用を避けることは宿命的にできない。したがって、海運、生物資源(水産)、鉱物等資源の開発及び環境保全、警備、安全保障等の海洋管理は極めて重要となる。

    日本では(25年遅れであるが)平成19年4月海洋基本法が成立した。(海洋元年) 同年720日総合海洋政策本部がスタートし、枠組みとしての海洋政策推進体制が整った。

    日本は、有史以来農耕文化国家であり、未だ海洋文化国家には程遠く、国民の海洋に向ける関心・知識は低い。

    前項の理由から、国家挙げての海洋文化・思想の体系的啓発体制が欠けており、現存する国内の海洋関連博物館・保存船等は全てが独立のローカル版であり、国民が総合的に河川・海洋を学ぶ体制にない。

 (達成目標)

    時期的には「縄文時代〜現代〜将来」に亘り、分野的には「海運、水産、資源開発等の全活動、これらに関連する環境保全、警備、安全保障」について、国家、地域、企業等の活動をNETWORK化し、海洋文化・思想の啓蒙活動を行うとともに、子供・一般人が河川・海を良く知り、守り、そして利用するという意識を涵養するための諸事業を行い、国民の海洋に対する関心及び海洋文化・思想に対する理解を深める。以って、海洋と共生できる日本国の海洋利用に資する。

 

 事業の大要 : 次の2区分

@    日本の海洋文化・思想啓蒙中枢施設・事業(即ち、東京海洋大学・明治丸周辺整備計画+α)

(注)明治開国海運の近代化発祥の地、越中島を日本中枢とする。

A    全国の地域活動(東京地区地域活動は、東京海洋大学・明治丸周辺整備計画にほぼ同じ)

 

    特に子供、一般人に対する諸事業は、チームとして、若しくは仲間として野山、河川・海岸、海洋を学ぶ機会を経験することから、自然や人間との触れ合いを通して、共生、協調を基底とする日本文化を掘り起こすことにもなり、荒んだ日本社会の道徳、秩序を回復させることにもなる。(注)

(注)ヨットレースでトップ航走中、海難を知って救助に駆けつけ、結局最下位でゴールしたが、皆が英雄として迎えた。海上自衛隊での高等教育受験の問題に、任務行動中にやはり海難を聞き及んだ場合の艦長として採るべき行動を問う問題があった。いずれも海洋文化と現任務(職務)のいずれを優先するかという相矛盾するはざ間においての問題である。人間が無力な海という大自然の中で、自然に逆らわず、人間が協力し合って生きてゆく、正しく自然と人間との協調の体現である。当事業を通じてこのようなことを考える機会に多く接することができると考える。

    更に、こうした活動は、海洋文化・日本文化に通底する「協調()の文化」を世界に発信することになり、国際平和に貢献するものともなる。

 

2 当面の取り組み方針

海事に関わる意見聴取等を行い、啓蒙事業のグランドデザインを構築する。

(国 外)

    英国事情(国家〜企業の海事組織、任務、活動(例:国立海洋博物館)

(国 内)

    総合海洋政策本部(含む関連省庁部署)の活動(政策検討状況)

    海洋関連大学の教育状況と問題点

    協会、財団等の活動

    地域(東京、大阪、名古屋、etc.)活動の現状、その他都道府県の政策

    企業の取組状況 *報道関係の認識状況

    マスメディア(海洋関連新聞、一般主要新聞、TV社、出版社など)

 

3 活動の経過概要(実績予定

    (上田)知人による英国事情(国立海事博物館)の調査(10月)

    (江東区)明治丸シンポジウムによる関係者の認識の深まり(11月)

    (上田)海事新聞社長との懇談(海洋に対する動きと事業展開の留意点)(10月)

    (上田)東京海洋大学学長との懇談(東京海洋大学を場所的に、かつネットワーク的に中枢とした海洋文化・思想啓蒙活動の構想へ同意)(11月)

    海洋政策財団訪問・日本財団(12〜1月予定)

    海事プレス、日刊海事通信訪問(12〜1月予定)

    石破座長(防衛大臣)訪問(1月)

    政策本部副本部長(冬柴国交大臣)訪問(4月)

    マスメディア(新聞社、TV)(早期に適宜)

    内閣・国交省(海保庁)・文部科学省・防衛省・総務省・農林水産省(計画中)

 

4 取り組み姿勢とお願い

  日本は、近代国家として海洋を避けて生存する道がないことを感じつつも、明治の初期を除き、真剣に戦略思考を以って取り組むことなく経緯した。その結果、海洋への取り組みは、国際間調整においては常に後陣に甘んじている。今後わが国が如何なる立国を目指すとしても海洋の利用を避けて通ることは出来ない情勢にある。

  わが国は亜熱帯地方に位置し、弥生時代以降農耕を中心として存続してきた。その結果、争うことを避け人や自然と和すること美徳とする文化を育んだ。

一方、海洋については大航海時代を契機とし欧米諸国により海洋の「自由使用」の原則が確立されたが、国際連合海洋法条約の採択以来、原則は「管理使用」へと軸足が移行した。以来、25年が経過している。

  2000年余の年月により醸成された農耕文化の中で、新たに海洋文化・思想の啓蒙を行うことが、一朝にしてならないことは自明の理である。少なくとも子供から教育して3世代、百年の計が要求される大事業と考える。

米沢藩、江戸中期の大名上杉鷹山の第一次改革は「眼高手低」(眼の付け所は良いが協力者(手)は少なく(低))により、失敗したと言われている。その二次改革は「手高」で成功したという。 当事業の成否は、メディアを含む各界の理解を得て協力者を増やすことにかかっている。各位のご理解、ご協力をお願いする。


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