近況レポート
 

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大和ミュージアムのオープン 呉特派員 (H17.4.23)

大和ミュージアムのオープン



海側よりの「大和ミュージアム」全景、右は呉桟橋


4月23日、呉市宝町に呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)がオープンしました。

オープニングセレモニーには、元総監の期友T君・Y君も出席しました。


同科学館は、呉に1903年に海軍工廠が設置されて以来、発展した造船の街の歴史を刻む場として、造船に関する文献、資料約12万点を収蔵展示しますが、目玉はやはり1/10模型の「大和」です。

模型は全長26m、高さ6m、重さ29屯、制作費2億1千万円。


正面玄関、左は呉桟橋旅客ターミナル
大和ミュージアムと呉桟橋間の渡り廊下はJR呉駅
より、ユメタウン呉(いずみ)を介して通じています



玄関右側のレンガパーク
陸奥の主砲塔・スクリュウ等が展示されている


他に3階の「船をつくる技術」コーナーでは操船シミュレーションや船の実験水槽等々、子供たちが楽しく遊べるコーナーもあります。

詳しくは、「大和ミュージアム」のホームページをご覧下さい。



    大和ミュージアム


また、2月にはこの大和模型を使って、戦艦「大和」の乗組員や家族の目線で人間模様を描いた映画「男たちの大和/
YAMATO」(反町隆史・中村獅童・仲代達矢出演)の撮影も行われました。

現在、呉・尾道でロケされています。多くの呉市民がエキストラとして出演します。

映画は12月にロードショーの予定です。


1/10大和模型


「大和ミュージアム友の会」会員証


なお、私は「大和ミュージアム友の会」に入会しました。

年会費二千円で年間何回でも入館できる特典があります。


大和ミュージアムのオープンに際し、前日の22日、呉市文化ホールで中曽根元総理の記念講演会がありました。

その講演内容を箇条書きにて、紹介します。


また昨年9月、呉水交会で現館長の戸高一成氏の演題「大和ミュージアムが目指すもの」の講演内容もあわせて紹介します。


        呉特派員


昨年の呉総監部自衛隊創立記念式典に参加していた、
谷君、山田君と足場が外されたら二度と大和甲板上に
上がれなくなると、山本造船社長と記念撮影。



講演「日露戦争と現在日本」 中曽根元総理大臣



大型展示室の特殊潜航艇・零戦


日時:平成17年4月22日
18時

場所:呉市文化ホール

講演内容

1 日露戦争勝利の理由

政治:日本は官民一体であった。ロシア側は国が一体化していない(レーニン等)

戦争の位置付け:日本は国の存亡をかけた戦争、ロシアは侵略先での戦闘

将兵の士気の差(バルチック艦隊は、兵も艦も、疲れていた)日本は猛訓練

日本は日露戦争に向けて外国産新鋭艦をそろえた(ロシアは老朽艦&長期遠征で速力低下)

日英同盟&アメリカのおかげ


2 日露戦争後→→第二次世界大戦 (日本の犯した過ち)

日英同盟の解消(第一次世界大戦後のワシントン会議時、アメリカの要求で)

国際連盟の脱退(国際社会からの孤立→→→枢軸国との3国同盟)

対支21ケ条の要求→→→「五四運動」反日運動の始まり


3 現在の政治

外交へた・・・一国見方につけた方が外交は上手くゆく

中国はアシアン諸国をリードしている:北東アジアでは6ケ国協議等でリード

「ナショナリズム」(愛国主義)の波

4 日本国民は「21世紀の坂の上の雲」をめざす

                               以上


呉水交会講演会 「大和ミュージアムが目指すもの」



戸高一成氏(現館長)の呉水交会での講演模様


日時:平成16年9月23日


講師:呉市企画室参事補(現大和ミュージアム館長) 戸高一成氏

講師略歴

昭和23年4月 宮崎県小林市にて出生 3年程で東京へ

昭和48年3月 多摩美術大学卒業
平成 4年   財団法人「史料調査会」美術部長
平成11年3月 「昭和館」図書情報部長
平成15年   呉市海事博物館推進室


講話内容

1 2005年4月オープン予定。→→→(2005.04.23オープン決定)

2 せっかく造るのだから、日本一・世界一のものを・・・

3 呉の技術は→→→日本の技術→→→世界の技術

4 大和の良いところ、悪いところ、両面を見せたい・・・

5 大和は望遠鏡と同じと思っている

 子供が望遠鏡を覗いたら「ワー!すごい!」と言う
 →→望遠鏡自体がすごいのではなく、望遠鏡から見える広く大きな世界がすごいのだ。
 顕微鏡も同じ→→顕微鏡がすごいのではなく、顕微鏡で大きく見える世界がすごいのだ。

6 大和をつうじて「技術(造船・造兵・製鋼・生産管理等)」のすごさを知ることができる。

 また大和をつうじて昭和の世界情勢を知ることができる。

7 貧乏な国の日本が何故大和を造ったのか? 何故造らざるを得なかったのか?

 その時の世界の情勢は?

8 将来を展望する際、過去の歴史を参考にする。

 正しい将来は、正しい歴史から・・・正しい歴史を伝えたい。

9 デジタル技術で・・・本物を正確に・・・

 写真・図面等10万枚以上→→→劣化が進んでいる。
 本物を見せないと意味がない→→見せると劣化が進む→→どこの博物館でもこの矛盾に悩む。
 →→デジタル画像をふんだんに使って・・・展示する。

10 戦艦の1/10模型は世界一 (1/50模型はあるが・・)

 大和の図面があったので、1/10大和を正確に造ることが出来る。
 1cm→→1mm 簡単に造ることが出来る。
 そっくりそのままの大和が見れる!

11 出来上がった大和ミュージアムは、呉のものだが→→日本のもの→→世界のもの

 呉のものと云う小さな意味で造っていない。


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