近況レポート
 

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帆船日本丸を愛する男声合唱団 (H25.7.24)


ランドマークタワー(桜木町方面から)



かながわ奉行所跡(音楽堂入口)

海の歌、シー・シャンティー(Sea Shanty)は、16世紀〜19世紀の大帆船時代の欧米において、甲板上で水夫たちが仕事の苦しさを紛らわすためや仕事の内容に合わせて歌った労働歌です。

分類では、ショートホール(短時間に帆綱を素早く引く)、ハリヤード(帆綱などを長時間にわたり引く、きつい仕事)、キャプスタン(錨などを捲き上げる)、ポンプ(船艇に溜まった水をくみ出す)がありますが、非番の水夫たちがフォークスル(船首楼内の水夫部屋)で車座になって唄ったバラード風のシャンティーもあります。


シャンティーとは、「唄う」を意味するフランス語のChanterに由来します。

鹿児島県民謡、「串木野さのさ」、ハァ〜 百万の敵に卑怯はとらねど 串木野港の別れには 思わず知らず 胸迫り 男涙をついほろり サノサ ・・・落ちぶれて 袖に涙かかるとき 人の心の奥ぞ知る 朝日を拝む人あれど 夕日を拝む人はなし・・・ これも素晴らしい日本のシー・シャンティー(バラード風)のように思える。


神奈川奉行所跡(説明掲示版)



神奈川県立音楽堂

「帆船日本丸を愛する男性合唱団」は、シー・シャンティー及び海の歌を歌い、オランダ、ドイツ等世界約400団体の中で、日本の一団体。

早速、開演、Sailing, Sailing(出港!出港!)から始まり、合唱団の元気な声、インデアン・ラブソングやカントリー・ウエスタンによく出てくる「Shenandoah(ミズリー河の畔に暮らすインデアンの酋長の名前)」、この曲は、酋長の娘に恋するが、許されず、失意のうちに去ってゆく若者を歌っています・・・



夕闇、ネオンに映える「帆船日本丸」(みなとみらい21地区)


素晴らしい合唱団のハーモニーで、胸のときめきや、河の音、小鳥の声、馬のいななきまで聞こえるようだった。

前半は、Weather Side(風上)、中休み(15分)、後半はLee Side(風下)とプログラムにも記載され、さすが、海の合唱団のスマートなプログラム。


定期演奏会会場(神奈川県立音楽堂)



帆船日本丸を愛する男性合唱団のプログラム

(すべて自由席:1000円)

見事な指揮者(Captain)、団員の軽妙な曲の解説、そして、友人SSさんの軽快で愉快なステップ入りのソローで、ますます盛り上がる。

後半に移る。

Anchores Aweigh
(錨を上げて:米国海軍兵学校のファイト・ソング:ジーン・ケリーとフランク・シナトラが共演したミュージカル映画の主題歌)から始まった。


団員は、前半の真っ白のスーツ姿から後半は、ブルーのTシャツ、そして、華やかな法被姿、団員の衣装も軽やか。

そうらん節、ひょっこりひょうたん島、ムーンリバー等と聞きなれた曲、最後は、ビリー・ヴォーン楽団の演奏でお馴染みの「波路はるかに(
Sail Along, Silv’ry Moon)」、ハワイアン風のメロディーを見事に合唱団が歌い上げた。


定期演奏会終演、団員を囲む



観覧車の手前に四本マストの「帆船日本丸」



野毛山に向かう紅葉橋

万雷の拍手!アンコール!そして、日本の有名な童謡、「海」が合唱された。

紅葉坂を下り、みなとみらい21地区に来てみると、係留されている「帆船日本丸」が、夕闇のネオンに輝き、「帆船日本丸を愛する男性合唱団」の熱唱と気品に負けず劣らず、港ヨコハマを演出している。


           岡本


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