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さあ集金です。一万円札を出す人、参加費が2,500ですから馬を1,500円買ってちょうど4,000として千円札4枚を準備している人、5,000札でおつりをもらう人、さまざまです。集金箱の中にはあらかじめ細かくした10,000円分が入っていますから、いかようにも対処できます。
馬は全員用の用紙と鉛筆数本を用意してあります。家でプリントアウトして記入済みのものを提出する人、その場で書く人、用紙と鉛筆をありがたそうに受け取る人、当然のように使う人、いろいろです。お金を早く払わないと落ち着かない人。フェリーが金谷に着きそうになってから提出する人。幹事としてはどんなタイプの人でも結構なのです。陸行組みについてはもうひとりの幹事の長谷君が集金です。
フェリー組みの幹事は忙しいのです。7時35分にクラブに着いて40分にはもう集合です。トイレはフェリーで済ませておきます。ドリンクやニアピン、ドラコンの旗は下船前にゴルフバックの中に移動しておきます。日焼け止めもフェリーの中で阿部君といっしょに首の後ろまでたっぷりと塗っておきました。海上模様がどうだったかは覚えていません。
クラブのロッカー室でもどかしく短パンに着替え、コンペ実施要領をポケットに入れて飛び出して行きます。パター練習場では陸行組のとわ会のひとたちが真剣に方向性と距離感を確認しています。集合時間が少しオーバーしています。集まり具合を確認しようとあたりを見まわしたところ、バッグ置き場に山本幹事付のお姿を発見しました。ほんとにお久しぶりです。体に張りがありプロゴルファーのように見えます。おもわず駈け寄って行きました。引っ込み思案なわたしにはめずらしいことです。
「松木です」、「今日はご参加ありがとうございます」、「よろしくお願いします」とあいさつしました。わたしは赤レンガ時代と違って体重が増え容姿も変わっています。その上、技術幹部ですからみなさんと会う機会も少なく、同期でもわたしを認識できない人がいるくらいです。ですから、わざわざ自分の名前をはじめに言ったのです。
ところが、「こちらこそよろしく」、「松木さんはすごいねえ」、「シングルだもんねえ」とわたしのことなどすべてお見通しでした。わたしを見ながら「その体だもんねえ」と、しみじみおっしゃいましたので、「いいえ、体でなくて技術ですよ」と、実に楽しい会話をもたせていただきました。
赤レンガの中で幹事付を遠くにお見かけしたとき、規格外れの欠陥自衛官のわたしは、ほこりだらけの靴、折り目のないズボン、何度かぶりなおしても曲がっている帽子、その上に気の抜けたような顔までお見せして、またご心配をおかけしてはいけないとおもい、さりげなく進路を変えていたのをなつかしく思い出しました。
0800、快調にスタートです。分隊長がコースを走り回っておられます。強靭な体力です。打つたびに反省しておられます。なにごとにも勉強熱心です。ショットがしっかりしておられますから、ちょっと攻め方を考えれば80台前半のスコアーも出る方だとおもいます。
暑さが気になりはじめました。ちょっと異常です。早めに水分補給です。
6番のロングホールでこれが障害となりはじめました。ここはハンディキャップ1の難コースです。ティーショットでフェアウェイセンターを狙ったら必ず右OBとなります。右OBラインが見た目以上にフェアウェイに迫っています。打ち上げのロングホールで距離を出そうとしますから力が入ってヘッドが遅れボールは右に飛び出します。景色がわるく不安感をさそいますから打ち急ぎになり左肘が引けてスライスが出ます。これはどんなに注意しても直りませんから私の場合、左のラフをねらいます。
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