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秋月散策&卒業論文!  岡 本 (15.9.30)


 9月の連休に福岡県甘木市の「秋月」、幕末に秋月党の乱で有名な黒田藩ゆかりの城下町を訪ねました。

 そこで感動! 秋空のもと、贅沢かつ羨ましくもある城跡の中にある中学校、グランドでは生徒達が裸足でソフトボールを楽しんでいました。小生の忘れかけた思い出がここにありました。黒門(黒塗りの旧搦め手門)が現存し、その前に、昔は武士団が集結したであろう広場や武家屋敷の名残がありました。

 食欲の秋、「くず」で有名ですので、抹茶付き「くず」を黒蜜で食べました。600円。この茶店が落ち着いていて、風情があり、とても良かった。特に観光化はしていますが、来訪者に媚びることなく、静かにおいてくれ、おおいに散策を楽しませてくれました。

 その晩、観光ホテル(実は、健康ランドが変化したホテル)と思っていましたが、なんか老人ホーム一歩手前の癒し系の休息所の様なホテルに宿泊、夕食時、旅芝居の一座の演じる楽しい芝居「股旅破れ傘」を見ました。

 日頃忘れている文化と本当の時の流れを満喫しました。


追伸

 親和銀行に入行、6年目となりました。来年1月末退職、川崎に帰省予定です。

 さて、弊社の叶e和経済文化研究所、月報誌「R&I」に「長崎県における自衛隊の経済効果」として、拙文(小生の卒論)を掲載しました。5,500部を印刷、親和銀行の全営業店から関係先に配布されます。舞鶴、呉、江田島へは別途配布いたしました。


下記の岡本の論文をクリックし、画面左側の「経済月報R&I」をクリックし、「過去6ヶ月のバックナンバー」をクリックすると、「調査」の項目に全文6ページが掲載されています。下記を開いてみていただければ幸甚です。



      岡本の論文


               岡 本

                    

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厳しい登山  岡本


 平成16年8月2日()、富士吉田市へ。

 明日の富士登山に備えて、今日は7合目まで登る計画。そこで宿泊、早朝起床、ご来光を見て、頂上を目指す予定。まず、5合目の富士吉田口で、藤崎夫妻と合流し、ガイドさんとの打ち合わせをせねばならない。

 5合目まであと約100m付近で、突然、駐車場が満車のため、空きがでるまで待たされる羽目に。ただし、観光バスのみが反対車線を規制もなく走り去る。約30分後、5合目駐車場に向け車を走らす。やっと駐車場に到着、車から出てみると、ひんやりと気持ちが良い。

 東名川崎インターから御殿場、そして、山中湖方面経由富士吉田口、5合目まで約2時間15分、平日ではあるけれども少し遅くなった。勿論、5合目付近での先ほどの停滞は、前日、既に1日早く5合目に乗り込み、高山登山対策に余念のない藤崎さんから状況を知らせてもらっていたので、予想はしていた。幸いにも、マイカー規制は知らなかったが、その規制は、8月7日から8月14日となっていたので、問題なく5合目までたどり着けた。

 スカイパレス富士(食堂兼土産物屋)で昼食をとりながら、外を見ると、約20頭の馬が繋がれている。2頭ないし3頭が登山客や乗馬希望者を乗せて、ゆっくりと歩いている。なんと代金は10,000円だそうだ。あとで聞いて、びっくりした。6合目付近まで乗せるのだろうか? まだ、一度も乗馬の経験がないので、興味があるが、今日は、登山。



 ガイドさんと一緒に7合目を目指す。歩きだした約30分間は、登りではなく登山道も平坦、土砂崩れに耐え、押し流されそうになっても、斜めに生えている逞しい白樺を見ながら、そして、鶯の声を聞きながら、勿論、馬、馬の鼻先を持つ馬子とすれ違いながらのんびりと歩く。

 下山してきた登山者が、少しくたびれた様子で、いってらっしゃい!と声をかけてくれる。だんだんと登山気分にまわりがしてくれる。

 藤崎の奥さんは、この5合目近傍の宿舎「さとう小屋」に宿泊予定。いよいよ7合目を目指し、藤崎さん、私、ガイドさんの3人が登山道に入った。山頂は、まったく見えないし、富士山は何処か?といった感じ。砂と石ころ、ちょっとした岩場を休みながら登る。

 ガイドさんが絶妙なところで、休息を取ってくれる。ボトルの水を飲みながら、ふと、麓の方を見てみると、まだ、いくらも登っていない。しかし、山中湖、富士吉田市がくっきりと見え出した。山中湖は、なんか胃袋のような形で、湖面は、波一つなく光っている。富士吉田市の町並みが以外と大きく展開しているのにびっくり。

 ガイドさんの説明で御殿場、須走、富士吉田の登山口、そして広大な陸上自衛隊の演習場が見える。宿泊予定の山小屋「東洋館」が、7合目付近を見上げると、1等高いところに見えてきた。心持日が陰ってきた様子、また、ボトルの水を飲み、藤崎さんが勧めてくれるチョコレートを食べる。これが、何とも美味い。

 やっと7合目に到着、登り始めてから、約3時間が経過していた。そこで、登山口(5合目の食堂)で買った杖に焼印をしてもらう、200円だ。ほとんどの登山者が記念にそれぞれ、自分の杖に焼印をしてもらっている。これは、結構な商売になるようだ。


 冷え込んできたので、長袖の登山用シャツを着込む。素晴らしい夜景が浮き上がってきた。東京、横浜、小田原、富士吉田の夜景が一望出来る。長崎、神戸、函館の夜景をもはるかに凌ぐ絶景。八ヶ岳、南アルプス、北岳等の山々の悠然たる姿を一瞬忘れてしまう、しかし、かなりの寒さを感じる。

 山小屋「東洋館」で、夕食、大きなハンバーグ1個とちょっとした副食、味噌汁、ご飯は好きなだけ。われわれは、一杯飲む、缶ビールを飲む。藤崎さんは日本酒(大関)2カップを、隣なりに偶然座った外国の二人(米国人のご夫妻)は、日本に来て、まだ五日目なのに富士登山に来た、と話していた。外国人にとっては、富士登山は、我々に解らない楽しさと憧れがある様子。何か、生き生きとして、何でも奇妙に感じ、興味津々。そこで、藤崎さん持参の漬物(とっても辛い)を勧めると、叫ぶように、
Oh No!

 でも、日本人の私には、素晴らしく美味しい。疲れた体に、より食欲が沸いた。早朝起床(午前3時)なので、藤崎さんが、飲み水を兼ねて運び上げてきた貴重なボトルの水を少し貰い、タオルを湿らして、体を拭いて早々に就寝。

月3()時起床、3時30分に山小屋を出発。月明かりが少しあるが、暗闇の中を懐中電灯を首から下げて、足元を確認しながらの登山。

首から紐でつるしているライトが、やや四つんばいの格好で進んでいるので、手で操作しなくても、ぶら下がってきて、うまい具合に脚元を照らしてくれる。

しかし、ほとんど人が、装備しているヘッドライトの方が良いと、この時感じた。

 午前4時過ぎ、合目、山小屋「白雲荘」付近で、ご来光を待つ。大勢の登山者が既に待っていた。時10分過ぎ、眼下の雲の上が、キラリと光ったと思うと、一気に、ご来光。素晴らしいの一言、誰となく、バンザイ!バンザイ!バンザイ!と叫んだ。

 八ヶ岳等の山々は、暗い濃紺色で、まだまだ夜明け前。いよいよ山頂を目指す。山頂の鳥居が見えて来た。山頂にいる人達の黒い影が見て取れる様になって来た。山頂を見ながら休んでいる外国人(男性)の前を登り過ぎようとすると、
A tough climbing! と言って、笑いかけた。皆それぞれ体力に合わせて頑張っている。良く見ると、高山病か、登山道にしゃがみこんでいる人達が結構見られる。

合目を出発、約時間でついに山頂に立った。浅間神社にお参り。藤崎さんも登頂に成功、お互い喜びの握手、なんか嬉しくなった。勿論、杖に焼印をする。すかさず、ガイドさんが、おめでとうございます!と祝福してくれた。そして、登山は、これで、やっと半分ですよ!と教えてくれる。





 下山は、油断がならない。注意喚起を忘れてはならない。山頂の尾根、擂り鉢の縁(八つの峰)を回る。ここで、杖が八角に削られている意味が解った。「お鉢まわり」と言われている。約時間を要する、とのことだったが、どうするか? 藤崎さんは、ここまできたら、回ろう!と元気。

 ガイドさんの案内で出発、火口に黒ずんだ万年雪見ることができた。山頂郵便局で、記念切手を購入、そして正に正念場の「剣が峰」の馬の背を登り、以前、気象庁の気象観測用の白いレーダドームがあった所、3,776mと記された石の塔の所へたどり着いた。

 気温は6.5度、風速は無風状態。本当に天候に恵まれたものだ。遥かに静岡市(以前、清水市)の「三保の松原」付近まで見渡すことが出来た。ぽつんと見える江ノ島、三浦半島、伊豆半島、そして、駿河湾等や南アルプス、北アルプス、八ヶ岳、白根山、男体山等が見える。登山愛好家にはたまらない光景だろう。富士山は、やっぱり日本一高い山だ。

 下山を始めて、脚がずるずる滑るのに閉口。砂が時々入り込み、休息の都度、砂や石ころを靴の中から取り出した。足元を覆うスパッツの重要性を新たに知らされた。連絡によると
5合目付近で自由行動の予定だった藤崎さんの奥さんは、単独5合目から、7合目に向け、登山中とのこと。びっくりするほどの元気、本当のA tough climbingを感じるのは、誰なのか? 

 無事5合目で全員1日ぶり、再度会合、富士登山は、約10時間かかったことになる。藤崎さんが一緒に登れて有難うと、笑顔、私は、このチャンスを頂き、藤崎夫妻に感謝!話しは尽きない。厳しく楽しい登山が終わった。


 平成16年8月20日
                              岡本

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