近況レポート
 

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妻は希林さんになるところだった 松ちゃん (H16.1.31)

 女優の樹木希林さんが網膜剥離で左眼失明と云うショキングなニュースが飛び込んできたのは、私の妻が右眼網膜剥離の手術を無事終え、退院を2日後に控えた28日朝のことだった。

 妻は、昨年12月中頃から、「右眼がクシャクシャする」「車を運転していたら、右眼の上方が見えにくく、信号機が見づらい」「右眼上の瞼が垂れ下がっているのかなー?」「ツッカイ棒がいるナー!」と言い初めた。「医者に行ったら・・・」と言う私の助言を無視して目薬をさして誤魔化していた。

 年末年始は医者も休みであり、また年末は息子夫婦が、元旦から7日までは、入れ替わりに娘と孫が帰省していた。その娘は風邪気味か食欲もなく、咳き込んで寝たり起きたりしていた。

 そのまま東京に帰す訳にも行かず、5日無理やり医者に連れて行くとウイルス性の風邪と云うことだった。点滴を打ってもらってやれやれ一安心と思う間もなく、東京に帰る7日早朝より、今度は孫の調子が悪くなり、小児科を受診。やはりウイルス性の風邪。座薬を処方してもらい飛行機に乗せヤレヤレ・・・8日は掃除・洗濯・後片付けとてんてこ舞い(私ではなく女房殿が連日忙しかったのですヨ、5日から私は会社で年始行事に従事していた)


 女房殿は右眼の上下の視野が狭くなり、9日(金)午前、やっと眼科を受診すると、右目網膜剥離で国立病院に即入院。私は宮島厳島神社の新年安全祈願を済ませて、夕方国立病院に駆けつけると「緊急手術が必要で絶対安静です」「このままだと失明しますヨ!」「相当悪い。もう少し早く来れば、簡単な手術で済んだのに・・・」と眼科医。そして検査と治療が金、土、日と連日続けられた。

 入院後網膜剥離の進行が止ったことにより手術日が水曜日と決定。検査の結果、左眼は良好だが、右眼は上部・下部の網膜が剥離しており、かろうじて中央が引っ付いているとのこと、ここが外れていたら失明だった。そうして手術が全身麻酔を施して14日(1530〜2030)施行された。


 私は昨年7月14日に心臓手術をしており、丁度半年後、今度は女房殿が手術と云うことになった。病棟は同じく5B病棟で、婦長以下看護婦の多くは顔見知りであり「松本さん!どうしたのー?」「元気ダッター?」と、卒業した学校を訪れたような気分だった。

 女房殿は手術後、下向きに寝ていなければならない苦痛にもよく耐え、経過良好で30日無事退院の運びとなった。樹木希林さんが網膜剥離で左眼失明と云うニュースを聞いて、「危なかったネー」「失明しなくてよかったネー」と二人で胸を撫で下ろしたところです。

 私にとっては22日間の単身生活であった。2回目でもあり(1回目は一昨年の夏=孫誕生時)、戸惑いはなかったが、兼業主夫(主婦?)も結構大変だった。女房殿の存在の大切さをあらためて思い知らされた日々でした。

                                  松ちゃん

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