近況レポート
 

目次

前ページ

次ページ

八ヶ岳 (令和3年.8.25〜8.26)


八ヶ岳案内板、右の南沢から登山開始


赤岳(八ヶ岳の最高峯:2,899m)山頂付近に立っている。
2年ぶりの登山(平成3年8月26日)
友人T.Kさんが、私の希望をいれて今回の登山を計画してくれた。
昨年はコロナ禍で断念していたが、今年はまだコロナ禍ではあるが、思い切って決行した。
遙かに御嶽山、南に穂高連峰、そして見回してみると、北アルプス、中央アルプス、その手前に南アルプス、鳳凰三山、なんと見事な青い連峰が一望できる。
絶景なり。



見事な、青い苔の広がり


朝方は薄いガスがかかり、赤岳、阿弥陀岳、大同心稜(ロッククライマーのあこがれの岩山)はいずれも靄の中だったが、今は晴れやかで、山に抱かれている気分。
八ヶ岳は、長野県、山梨県にまたがる南北30km、東西15kmにわたる山岳高原地帯で国立公園である。八ヶ岳とは、たくさんの山岳があるといった意味があるらしい。
ちなみに、八ヶ岳の八峰は、編笠山(2524m)、西岳(2365m)、権現岳(2718m)、赤岳(2899m)、阿弥陀岳(2806m)横岳(2836)、硫黄岳(2742)、天狗岳(2445m)ではなかろうか!



宿泊した山小屋「行者小屋」



霧のかすむ、阿弥陀岳



岩登りで有名な、大同心稜



高山の赤い花、名称不明?


昨夜は、行者小屋に一泊した。
美濃戸口から、南沢コース、約5時間かけての登山。早朝の出発だったので、疲労困憊。赤岳展望荘の宿泊予定を変更して、赤岳に登頂せず、行者小屋に宿泊(3.8.25)した。体力回復が第一だ。

昨夕刻には、今日の様な、好天は期待できなかった。
夕食時には、赤赤と大きなストーブに火が入っているので暖かった。
しかし、就寝時(消灯:20:00)は少し寒く感じた。
何度か、小屋の外に出て夜空を見上げたが、星一つ見えず、明日の登山が気にかかった。



赤岳頂上、岩場



佐久穂町方面が見える



北アルプスの向こうに「御岳山」


しかし、今日は快晴。気分爽快、雲海も流れ、山々も生き生きとしている。
ストックを縮小し、リュックにしまう。
最後の難所、鎖場を登る。両手で鎖を手繰りながら登る。少し恐怖感を感じる。
鉄の梯子(二か所)を登ると、岩場になる。四つん這いで、岩を掴みながら登頂。

山頂にたどり着いた。
山頂の標、お賽銭箱もある。気が付くと、ぽっかりと富士山が覗いている。
風、流れる雲海には、山の厳しさが、一杯!
先ほどの恐怖感と必死な動きをも取り去る。
見下ろすと、赤岳頂上山荘が赤い屋根を光らせている。遠くに白樺湖が見える。
赤岳鉱泉迄下山、味噌ラーメン(800円)を食べる。山小屋のラーメン、大きなチャーシュー入りで、なかなかの味、美味しい。



紫のチシマギギソウ



道標、赤岳を示す



赤岳頂上から見る「赤岳頂上山荘」


飲料水を補充し小休止。いよいよ下山を開始した。美濃戸口へ向け、下山する。
今度は、北沢のコース、樹林帯で、広がっている青苔がとても綺麗。虫達の声、柳川のせせらぎの音が心を和ます。山の魅力の一つだろう。
山の事故は、下山中がほとんどだと言われている。案の定、足を滑らせ転んだ。油断大敵なり。
早朝、06:00赤岳登山開始、美濃戸口へ15:30、約9時間30分かかり、無事下山した。
肉体は苦痛と安堵が交差しているが、膝は力が出ない、笑っている。

たくさんの山ガール達が登山をしている姿見ると、昔の山岳男、荒行的な行者的精神から、大いに自然を楽しみ、自己との闘いを味わう、新しく楽しい価値観へと、登山の価値観が変化していて、ある面で、文化度の進歩を見ている様な気分になった。
自然から教わることは、まさに、なんと大きく素晴らしい!

        岡本

  目次 TOP 前ページ