近況レポート
 

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箱根旧街道 岡本 (H18.9.2)


箱根関所跡(江戸から24里)から奥湯元までのハイキングコース、「昼猶暗き杉の並木」(箱根八里:瀧廉太郎 作曲)を約20分歩いて、杉並木道の途切れたところ、成川美術館のそばからすぐに旧街道の石畳にさしかかる。

いきなりの登り、かつ、急斜面、小石と石が埋め込まれている馬の背のような石の上(石畳)を滑らぬように足を運びながら登る。これは、かなり足元に注意が必要、転んだら大変。芦ノ湖沿いの杉並木では、のんびり箱根旧街道に思いをはせたりしていたが、石畳は、難所。

湯元から箱根関所跡へのコースより逆コースが良いとのことで、湯元から早朝、バスで箱根関所跡(湯元〜箱根関所跡:約40分)に来て見たが、結構、このコースも楽ではないように感じる。

小鳥のさえずりを聞き、黒アゲハチョウの舞う姿を見ながら歩くのは、なかなかで、心の癒しと思いつつも、足元、背中の汗が気になる。「お玉の池」(関所破りをして、処刑されたお玉さんの碑がある。)付近で一休み、目指すは、甘酒屋のある峠の下、こんどは、下りの石畳(1680年頃のもの)、参勤交代でにぎやかに行き交った街道とは想像もできない、難所。甘酒屋が見えてきた。

ほっとする気持ち、新道(国道)がそこまで通じているので、かなりの人たちが、車でやって来て、甘酒を飲みながら峠の茶屋気分を満喫している。一杯400円の甘酒、これに添えられて出された、小皿の佃煮風の蕗、山菜の風味が甘酒と見事に合う。赤穂浪士の神崎与五郎が、この付近で馬子に因縁をつけられたが、大事の前と、詫証文を書いたといわれている。

畑宿までは、もう2km程度、そこは、蕎麦、鮎の塩焼き、寄木作りで賑わい、小田原と箱根関所方面との間、間の村と称され、多くの旅籠もあった休息の地。着いてみると、一里塚があった、江戸から23里、箱根旧街道と刻まれた小さな石の塔が目に入った。なるほど、江戸の華やかさが、ここから始まるような感じもする。

逆コースでは、苦難の始まりでもあろうか、橿木坂では、「橿の木のさかをこゆれば、くるしくて、どんぐりほどの涙こぼれる」(新編相模風土記稿)と書いてある説明書き、汗を拭き拭き読む、まさに納得、「箱根の山は天下の険」。新道を横切りつつ旧街道は、更に続く、奥湯元まで2
.5kmの表示、須雲川沿いの自然遊歩道に出た。もう湯元の里の匂いがするようだ。

雲助のこと、小田原の問屋に登録された人足で、@力が強いこと A荷作りが上手なこと B歌が上手なこと、この
点にパスした優秀な人達であったようです。

石畳は、登山靴、ウォーキングシューズでなくて、やっぱり、わらじ、手甲伽半、振り分け荷物が、箱根越えには最適、湯元に到着、箱根関所跡から約5時間が経過していた。KKRの宿が見えた。湯船で体を休める旅人気分が楽しめる。


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