謹啓　　梅雨の長雨が続いておりますが、期友各位にはますますご清栄の趣、お慶び申し上げます。

さて、私こと、この６月３０日をもちまして三菱重工業(株)船舶海洋事業本部顧問を退任し、同社を退社いたしました。
海上自衛隊退官後の、まる７年間の再就職・お勤めではありましたが、小生にとりましては、最後まで『海に拘り』『海上の安防保障に関わった』仕事ができたこと、まことに幸せだったと感慨ひとしおであります。

昭和３６年１７歳の夏に、伊藤正徳著「大海軍を想う」を読み、その裏表紙の内側に落書

き？し決意して以来、防衛大学に入り、海上要員となって、卒業研究でも軍艦設計を学び（師は戦後初の軍艦｢ゆきかぜ｣(２８年度計画・三菱長崎建造)等の主任設計官の牧山幸弥教授）、卒業後海上自衛隊で３５年にわたって海に生きる生活を全うでき、更に再就職の三菱重工業でも自衛艦の建造等に係わる仕事ができ、まさに『海・海上防衛』の初心を貫くことのできた充実した人生でした。
思えば長い年月でありますが、今日にいたり得ましたことは、ひとえに皆様のご指導ご支援の賜ものであり、まことにありがたく、深く感謝申し上げます。

人は再就職を第二の人生、そのあとを第三の人生と謂いますが、このような意味において、私にとっては今後が第二の人生です。
これからは、妻と二人でゆっくりのんびりスローライフを楽しみたいと思っております。
今後とも変わらぬご交誼を賜りますようお願い申し上げます。

まずは、御礼かたがたご挨拶まで申しあげます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具

　　　平成２１年７月２日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　谷