近況レポート
 

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第2音戸大橋の架設 その1 (H23.5.6)


音戸大橋:1961年(昭和36年)12月完成



音戸大橋

音戸大橋の交通量増大による慢性的な交通渋滞に対応するため、呉市警固屋と音戸町を結ぶ「警固屋音戸バイパス」が計画され、4月24日に海上クレーン「武蔵」にて、鋼製のアーチ部分(長さ192m、重さ3500t)が架設されました。(「武蔵」は潜水艦「あきしお」移設工事に従事したクレーンです)



第2音戸大橋完成予想図(呉→音戸)



第2音戸大橋完成予想図(音戸→呉)


第2音戸大橋は、このバイパスの一部として、音戸大橋の北約350mの位置に架けられる橋長492mのアーチ橋で、完成すると国内で4番目の長さとなります。

警固屋音戸バイパスは平成25年春の供用開始です。


平清盛の日招像(高烏台)
音戸の瀬戸開削800年を記念して、1967年(昭和42年)7月に建てられた平清盛の立鳥帽子姿の銅像


国内長大アーチ橋(平成22年5月)
順位 橋梁名 アーチ支間長 走行路面 アーチ形式 県名 完成年
1 広島スカイアーチ 380m 上路 鋼ブレースドリブ固定アーチ橋 広島 2011.04.20
2 新木津川大橋 305m 中路 鋼ソリッドリブバランスドアーチ橋(ニールセン) 大阪 1991
3 大三島橋 297m 中路 鋼ソリッドリブ2ヒンジアーチ橋(側タイ付) 愛媛 1979
4 第2音戸大橋 280m 中路 鋼ソリッドリブ固定アーチ橋(ニールセン) 広島 建設中
4 夢舞大橋 280m 中路 鋼ソリッドリブ浮体式アーチ橋 大阪 2001
6 千支大橋 275m 中路 鋼ブレースドリブ固定アーチ橋 宮崎 1994
7 西郷大橋 260m 中路 鋼ソリッドリブ固定アーチ橋 島根 1977
7 天翔大橋 260m 上路 RC固定アーチ橋 宮崎 2000
7 千歳橋 260m 下路 鋼ブレースドリブアーチ橋 大阪 2003
7 牛根大橋 260m 中路 鋼ソリッドリブバランスドアーチ橋 鹿児島 2007




海峡部橋梁架設計画



大ブロック架設時状況図



音戸の瀬戸公園からの第2音戸大橋(架設前)

第2音戸大橋は、音戸大橋の北約350mに位置します。

第2音戸大橋が跨ぐ音戸の瀬戸は、海峡幅約200m、水深約5mの狭水道で、大潮時の潮流は約4ノット、1日当りの航行船舶は約650隻です。



高烏台からの音戸大橋と第2音戸大橋(架設前)



高烏台からの第2音戸大橋(架設前)



警固屋側からの第2音戸大橋(架設前)音戸灯台が見えます


第2音戸大橋は、音戸の瀬戸を跨ぐ中路式ニールセンローゼ橋(アーチ支間長280m)と、陸上部のPCコンポ橋から構成されます。

橋梁形式の選定については、供用中の音戸大橋との景観的調和にも配慮し、海峡部はアーチ形式を採用。


警固屋側からの第2音戸大橋(架設前)の音戸側


第2音戸大橋の概要
 道路規格、橋梁諸元 警固屋側橋梁 海峡部橋梁 音戸側橋梁
 路線名 一般国道487号
 施工位置 広島県呉市警固屋〜呉市音戸町
 道路規格、設計速度 第3種第2級 60km/h
 橋長、支間長 3x42m=126m 292m 2x37m=74m
 有効幅員 車道16m(0.5+7.0+0.5+0.5+7.0+0.5) 歩道4m(2.0+2.0)
 平面線形 右R280m+クロソイドA160+R∝+クロソイドA160+左R280m
 縦断勾配 0.5%放物線勾配(VCL=292m)
 横断勾配 車道6.0%〜2.0% 歩道2.0%
 上部工形式 3径間連結PCコンポ橋 中路式鋼ニールセンローゼ固定アーチ橋 2径間連結PCコンポ橋
 下部工形式 逆T式橋台 張出し式橋脚 中空断面橋脚 逆T式橋台 張出し式橋脚
 基礎工形式 直接基礎 深礎杭 AA1:ニューマチックケーソン
 AA2:直接基礎
直接基礎 深礎杭




第2音戸大橋:側面図  拡大図



第2音戸大橋:海峡部断面図



第2音戸大橋:警固屋音戸バイパス3900m  拡大図



第2音戸大橋:警固屋音戸バイパス  拡大図



警固屋側からの第2音戸大橋(架設前)の音戸側


警固屋側からの第2音戸大橋(架設前)の音戸側



警固屋側からの第2音戸大橋(架設前)の警固屋側


警固屋側からの第2音戸大橋(架設前)の警固屋側



元旦の第2音戸大橋(IHI新宮で製作中)



IHI(新宮)の第2音戸大橋(架設前)の台船積込



IHI(新宮)の第2音戸大橋(架設前)の台船積込

4月24日に海上クレーンで、橋桁(第2音戸大橋)を掛けるのだが・・。

写真をどこで撮ればいいのか、音戸、警固屋側をさがしました。


作業スケージュール
@ 4月21日(木) 06:00〜
12:00
製作工場岸壁で大ブロックをクレーン船で、台船へ載せる IHI 呉工場(新宮)
A 4月23日(土) 07:00〜
16:45
大ブロックを載せた台船を架設地点近くの音戸町坪井沖に移動、係留 呉工場→架設地点沖
B 4月24日(日) 01:45〜
05:30
大ブロックを吊り下げたクレーン船の係留を解除する作業 架設地点沖→現場
05:30〜
06:30
大ブロックをクレーン船で吊り下げて、音戸の瀬戸の架設場所まで移動
06:30〜
11:30
架設工事(クレーン船位置決め、固定作業、釣具取外し等)
11:30〜
14:30
クレーン船が架設地点から、退出
14:30〜
15:15
クレーン船が現場から、離脱




IHI(新宮)の第2音戸大橋(架設前)の台船積込


IHI(新宮) 台船上の第2音戸大橋(架設前


音戸瀬戸公園や警固屋側の見晴らしの良い所は・・・

最終的には、前日(23日)の音戸町坪井沖の係留位置を見て決めました。


IHI(新宮) 台船上の第2音戸大橋(架設前



警固屋側から音戸町坪井沖の第2音戸大橋(架設前)と海上クレーン「武蔵」



警固屋側から音戸町坪井沖の第2音戸大橋(架設前)
と海上クレーン「武蔵」

レポートに使用している図面、表等は、4月24日の警固屋側のテント事務所で貰ったパンフレット(広島県土木局)から抜粋したものです。


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          松本


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