近況レポート
 

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南国セブ島で里帰り飛行 (H24.5.30〜6.7)


私の使用機


セブには訓練飛行のために毎年訪問しています。ライセンス取得時に私を鍛え上げてくれたセスナ機と再会です。もう5年の付き合いになります。

不器用なところ、気の弱い性格、セブの大自然と現地の人が大好きなところ、底知れない闘志、初単独飛行の感激など、私のすべてを知っている機です。



定宿のスタッフ

定宿のスタッフはみな顔なじみになりました。

いつも親切で大変お世話になっております。現地の人は日本人をとても大事にしてくれます。


定宿の付近の子供たちとは長い付き合いで、行くたびに前年に撮影した写真にお菓子を添えて配っています。



定宿の付近の子供たち



家族付き合い


子供たちのお母様方にはカレーライスとチャーハンを紹介しました。現地では米も豚肉も安価です。

ここにいると、昭和30年ころの日本を思い出します。子供が多く、近所同士が助け合っていて、人のぬくもりがあります。しばらく滞在すると、とても元気になります。


慣熟訓練を行う空域


私の場合、春と秋に操縦訓練を行っています。春はセブで野外飛行、秋はハワイかグアムで離着陸の特訓です。その間は、日本でシミュレータ訓練、マニュアル復習、イメージトレーニング、英会話訓練、筋肉トレーニング、操縦の自慢話などに励んでいますが、実際に飛ぶことはありません。

したがって、初日はどうしても慣熟訓練が必要になります。セブ国際空港を飛び立って20分くらいで訓練空域に出ますので、水平直線、旋回、S字、失速回復、スローフライトなどを、教官パイロットの指導のもとで、入念に行います。わかっていても旋回で高度が下がり、修正にあわてます。心臓の鼓動も乱れっぱなしです。人というのは忘れる動物です。



ボホール島のタグビララン空港へ野外飛行


セブは台風発生の地です。ここでは風はまだなく大きな雲があるだけです。これが北上しながら勢力を増して日本に行きます。

今日はセブ国際空港を離陸し、台風を避けて、南の方向にあるボホール島のタグビララン空港へ向かいました。途中は外の景色を隠して計器飛行です。その後は航法計器
VORを用いて空港上空に到達しました。

エアバス2機が着陸態勢だったためタワーからの指示で長い間ホールディングをしてから滑走路に向かいましたが、他機に気を取られ集中力が切れていたのか、引き起こしが高すぎ、ハードランディングとなってしまいました。「もう4百回以上も着陸を経験しているのに」と悔しさが頭いっぱいに広がり、教官パイロットに反省点を執拗に聞いて頭に叩き込みました。


電気のない島へ1泊静養旅行



竹製の宿泊小屋

週末は電気のない島へ1泊静養旅行です。

「慣熟訓練を行う空域」の写真で手前に見えている島です。公共交通機関はないのでボートをチャーターして向かいます。


何もありません。聞こえるのは、さわさわと風になびく木々の音、かすかな波の音、ニワトリの鳴き声だけです。

食事は近くの家から呼びに来てみんなといっしょにいただきます。会話の楽しいこと。



宿泊小屋から見る海


この海岸に椅子を持ち出して思いにふけることがよくあります。夕刻、深夜、早朝などに様々な大自然を見せてくれます。日中は日陰で寝ています。

海水温度が丁度よく海水につかっているという実感はありません。

もともと不時着場所の地形調査に来たこの島ですが、サンゴ礁の中といってもやはり海岸線近くに降りたほうが安全という結論に達しました。


宿泊小屋の前で早朝のシュノーケリング



島内散歩



島内散歩

どなたともお話ができ、どなたの家にも入り込んでお付き合いができます。

対人恐怖症などというものは存在しません。


島の人は干潮になると海岸で魚介類や海藻を採取します。

米、野菜、果物、生活用品などは近くの大きな島に魚などを持って行って物々交換で入手します。

現金は必要ありません。



島内散歩


家はトタンや流木で簡単に出来ます。

電気がなく、お金も必要なく、時計もないところで生活する人たちは幸せそうに見えます。


島内散歩



島の友人



レイテ島のヒロンゴス飛行場で着陸の特訓


着陸の特訓でレイテ島のヒロンゴス飛行場に行きました。ここは単独飛行ができるまで私を鍛えてくれた草原飛行場です。いつ飛んでも貸し切り状態で訓練には最高です。

草原飛行場を対象に設計されたセスナ機も生き生きとする飛行場です。



ヒロンゴス飛行場の職員

灼熱の滑走路に立ち尽くして私の連続着陸訓練が終わるまで安全を見守ってくれる飛行場職員には心から感謝しています。

このレイテ島のヒロンゴス飛行場が私の第2の故郷なので「里帰り飛行」となるのです。


         松木


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