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日本妙見山(日興院:山名宗全が戦勝祈願した)
但馬妙見の案内
トントントン・・・トトト・・・と啄木鳥が木立をたたく。 その音が妙見杉の鬱蒼たる森の中から響き渡り聞こえる。 数十年ぶりに耳にする音。
三重塔
有名な妙見杉
山の谷間にはまだ残雪があり、少し肌寒いが、国指定の重要文化財(戦前は国宝)、「三重塔」を見ると江戸時代から昭和40年代まで、但馬地方内外から巡礼者が集まる大社として栄えた名草神社(所在地:兵庫県養父市八鹿町)、その当時が偲ばれる。
ケロケロ道(モリアオガエルの生息地へ)
拝殿への参堂石段
友人と2年前から妙見さんに登ろうと計画。やっと実現。 妙見山は、標高1,139m、その八合目にあたる標高800mの場所に名草神社の本殿がある。 五穀豊穣をつかさどる名草彦大神を主祭神とする神社。
社務所前に残雪
本殿(まだ、雪囲い)
拝殿への急勾配の参道石段を登ると本殿。 屋根は入母屋造り、屋根の正面には、千鳥破風と呼ばれる三角形の小屋根があり、その下に唐破風と呼ばれる半円形の小屋根がある。 これは栃木県日光東照宮や京都府の北野天満宮などの大型社殿に見られる。
狛犬もまだ、雪囲い
稲荷社
少し手入れが必要な感じがするが、ここ数年で大改修がなされるそうである。 社務所前には雪囲いと残雪、狛犬も雪に負けぬように防雪柱で支えられたままだ。 稲荷杜もあり、拝殿の天井近くには、滝の水流の前にいる老人と牛の彫刻がある。
本殿の屋根(正面)
中国古代皇帝である堯が許由に王位を譲ろうとした時、許由は、耳が腐ってしまうと言って滝で耳を洗いました。 それを見ていた巣父は世俗の欲望に汚れた水を牛に飲ませる訳にはいかないと言って、牛を連れ帰ったと言う説話。 とても写実的な繊細な彫刻。
拝殿の天井(牛の絵)
ザゼンソウ群生地案内
偶然、神主さんと出会。 幸運にも、ザゼンソウの群生している所へ案内してもらう。 ザゼンソウを見て、感激。 登ってきた時期と同行してくれた友人に感謝。
「三重塔」と言えば、元は、島根県出雲大社の境内にあり(出雲の大名尼子経久が願主となり竣工)、江戸時代、妙見山から出雲大社本殿の御用材として、御神木と呼ばれた妙見杉の巨木を提供しことから、この時のお礼として、出雲大社「三重塔」を譲り受け、寛永5年(1665年)1月に解体が始まり島根県宇龍港から船に積まれて日本海を渡り、但馬の津居山港(城崎温泉の近く)に着岸。
ザゼンソウ
ザゼンソウ群生地
シダが芽をふいている
人々の手で妙見山まで運ばれ、9月に名草神社境内の現地に完成しました。 昭和59年の大雪で二層目と一層目が落下しましたが、4年かけて解体修理され、昭和62年に大修理が完成しました。 もちろん妙見杉で材料は補って建築され、有名な妙見杉が今でも生き続けています。
青い山並み
山間部に残雪
ザゼンソウの群生地から妙見山の山頂を目指すも、残雪に道路を断たれ断念。 しかし、下山途中で見渡す山並みは、まさにBlue Ridges 青い峰々は感動もの。 まだ、コブシ、遅咲きの山櫻を見ることが出来るが、既に、新緑の季節がそこまで迫り、残雪との色合いが見事だ、そして、久しぶりの友人との対話はまだ尽きない。 岡本
鹿が木の皮を食べたあと